プレジデントインタビュー Vol.4

ライブレボリューションの経営者向けメールマガジン「プレジデントインタビュー」(計6回)
に掲載された鎌田のインタビューです。
外的要因にぶれずに自分たちの信念を貫く

【増永】「共生」や「匠」についても、具体例を教えてください。

「共生」で言えば、アミタホールディングスさんという森林再生事業を展開されている企業を例に挙げましょう。

2010年に当社のお客さま30名で視察に行ったんです。
林業というのは、赤字垂れ流しの事業分野で、どこの会社も収益化するのは難しい―そう思われがちな産業。
でも、もしかしたら将来的には、林業事業というのが1つのビジネスモデルとして確立されるのではないか・・・
私はそう思っているんですよ。

ただそれをお客さまに私が言葉でいくら説明したところで、なかなか理解していただくのは難しいので・・・
ぜひ実際に見ていただこう、視察にはそうした狙いがありました。

そうして、現場を自分の目で見ていただいた―これだけで、私からの説明は一切不要となりました。
何も説明しなかったぐらいです。

現場で皆さんが、林業に取り組んでいる方々の考え方に触れ、取り組まれている姿を見て、「ここであれば、投資する価値はある」。
そう実感していただき、帰宅されたのです。

● たとえばどのような価値があるのでしょうか。

林業再生には間伐材を利用するんですね。ただ間伐材は一般的に、建築等の用途には向いていません。
そこで彼らが取り組んでいるのは、割り箸作り。
間伐材を有効活用し、さらに国産の割り箸を広める・・・収益化にも寄与するし、環境保全にもつながります。
ちなみに現在国内で流通している割り箸の多くは、中国からの輸入ものだそうです。

そういう現実を見たお客さまたちは、自らその割り箸の利用を広め始めたんです。
お金を出して投資をしてリターンを求める―当然のことながらこれが目的でもあるのですが、一方で、さらに踏み込んだ・・・投資している会社の社会的価値を高めるために、自分たちができることを率先してやり始めたのです。
投資先が何をしているのかを自分たちの目で見て、学ぶ。
これが直販の良さでもあります。

ちなみに割り箸については、切り出した木を自分たちで加工して販売するという、製販一体型の林業モデルに彼らは取り組み始めました。
すぐに利益につながる事業内容ではありませんが、おそらく4,5年もすれば黒字化すると私は思っています。

この黒字化に大きく影響するであろう武器が、国産割り箸なのです。
中国産のものから国産に切り替え、さらにはその割り箸1本1本に広告を入れるんですよ。
スポンサーがついて、「アド箸」と呼んでいます。

これを広めることで、国産割り箸の需要を喚起させる―こうした取り組みを今年から始めているんです。
第一次産業の再生なくして、日本の再生はないじゃないですか。
決して大きな利益につながらなくても、持続性のある利益構造を築いていく―これが1つの大きなポイントであると思います。

そして「匠」といった視点からは、栃木県にあるマニー株式会社さんを挙げます。医療系の手術針などを作られている企業で、売上げシェアの半分以上は海外となっているんです。

ここは非常に強い競争力を持っていて、ほぼすべて円建て取引を行なっています。
ユーロ市場との取引でも円建て。だから外国為替の変動も、直接的に大きく業績に影響することはない―それくらい強気でも通用する、価格競争力に強い価値ある商品を作っている会社ということです。

KamataBlog20110608経営力のある会社というのは、
外的ショックに対してあらかじめさまざまな
備えをしているんですよね。

もう1社、例に挙げたいのが第一稀元素化学工業株式会社さん。
大阪にある企業でレアアースの合成化合物を作っています。
そのための特殊技術を持っていて、世界でも非常に貴重な1社なのです。これだけで、「匠」ですよね。

しかしそうした会社でも、2008年のリーマンショックでは大きな打撃を受けていました。
自動車の触媒関係の化合物を作っているので、売上が激減したのです。
一気に赤字経営となってしまい、いよいよリストラを実施しなければ生き残ることができない。
このときのエピソードに、私は心打たれました。

社長が全社員の前で、経営再建に向けての話をされたそうです。
社員も厳しい会社の状況を知ってか、リストラもやむなしという心境だったと思います。
ところが、言い渡された結論は社員のリストラなし。
社長の給料はゼロに、役員報酬等の減額は実施されるが、社員との雇用条件についてはこれまでと何ら変わらなかったというのです。
リストラどころか、給料減額もない。

「社員の皆さんには責任はないので、今までどおり一生懸命働いてください。みんなで頑張って乗り切りましょう」―
このようなメッセージが社長から送られたそうです。

その結果、会社の雰囲気は非常に良くなったと。
厳しい時期だからこそ、みんなで頑張ろうという気持ちが社内全体で強まったらしいのです。
その翌年、市況の回復もあったかもしれませんが、会社は史上最高益を出しました。

その後、中国によるレアアースの輸出規制がかかり株価が下がったそうですが、やはりもともとがしっかりされているので、結果として直接的なダメージは吸収でき、高収益な体質を維持しています。

結局、経営力のある会社というのは、外的ショックに対してあらかじめさまざまな備えをしているんですよね。
ところが投資家は、為替の変動やレアアースの輸出規制など外的要因に振り回されがち。

経営の在り方そのものは変わらずに、たとえマイナス影響があってもそれを吸収できるだけの体力・経営力のある会社であれば、投資家だって自信を持って投資できると思うんです。
そういう会社を見つけ、外的要因にぶれずに自分たちの信念を貫く―私たちはこれを徹底しています。

● 「いい会社」を選定されている結果、投資家に共通することなどあれば教えてください。

先ほどお話ししましたとおり、企業訪問を行なうことで実際にその活動を見たお客さまが、自分たちでできることはないだろうか・・・と自発的に考えられます。
利他の心を持ったお客さまが非常に多いのです。
これが皆さんに共通していることだと思います。

こうしたお客さまの志向は、偶然のものではありません。長期投資、しかもコツコツとした資産形成を計画的に実施していこうというマインドを持つ方々は、もともと「人に貢献したい」という想いが強いのだと思います。

自分だけが儲かればいい―そういう考えは、持っていないのではないでしょうか。

日本人が本来持っている真面目さは、お金や自分の生活の在り方に大きく影響すると思います。
だから一人ひとりがそうやって考え始めれば、いずれは日本も変わると私は思うんです。
公募投信の意義は、ここにあると思います。

人は1日に何十人、何百人へと影響を与えることが可能です。
一人ひとりがそうやって影響を与えることで、何十万人へと広がり、結果この国は元気になるのではないでしょうか。

つづく


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