投資先の「いい会社」

第一稀元素化学工業 株式会社

(大阪府)設立年:1956年

社員を大切にする匠な、いい会社

ジルコニウムの原鉱石から製品までをグループ内で一貫生産できる世界で唯一の会社であり、社員を大切にする経営をおこなっている会社です。

第一稀元素化学工業は、半世紀以上にわたりジルコニウムの無限の可能性を追求し、その特性を社会的課題の解決に役立てています。また、「時代に合わせ変化していくという老舗」になるのに必要な要素を兼ね備えた会社でもあると考えます。

  • 価値ある研究を続ける価値ある会社

【特徴一 匠】
変化し続ける
第一稀元素化学工業が創業からずっと研究しているジルコニウム。ジルコニウムは、原子番号40の元素で、レアメタルの一種です。ジルコニウム化合物は、製法や結合する物質、結晶構造によって異なる特性を持つことから、「無限の可能性を秘めた期待の素材」として注目されてきました。同社では、その多様な機能性に着目し、市場の変化や顧客ニーズに対応した用途展開を進めてきました。
  • 第一稀元素化学工業が研究し続けるジルコニウム化合物

ジルコニウムの特性を活かして、防水材から始まり、鉄鋼の鋳造用から自動車の排ガス浄化触媒用まで、各時代の花形産業に対応し続けた結果、現在のジルコニウム化合物トップメーカーとしての地位を築いています。今は時代に合わせて、燃料電池用電解質の原料や、リチウムイオン電池正極材添加材を提供するなど、世界のエネルギー革命の一翼を担い、社会的課題の解決に貢献しています。

そうはいっても、日常生活で馴染みのないジルコニウム。第一稀元素化学工業では「ジルコニウムで社会に貢献しているっていうけど、実際何をしているの?」という声に応え、ホームページに「ジルコチャンネル」を開設しました。マスコットキャラクターの「ジルコくん」「セリアちゃん」「キド博士」が、同社の取り組みを親しみやすく紹介しています。
  • 第一稀元素化学工業のホームページで展開する「ジルコチャンネル」
    (引用:https://www.dkkk.co.jp/zirco-channel/)

供給責任を果たす
2010年の領土問題をきっかけとした、レアアース・ショック(中国によるレアアースの実質的な対日禁輸措置)により、自動車排ガス浄化触媒材料にも使用されるレアアースの市場価格が乱高下し、第一稀元素化学工業も業績面で大きな打撃を受けました。自動車排ガス浄化触媒材料で世界シェア約40%を有する同社は、レアアースと同様にジルコニウム中間体の調達が中国に一極集中していることを重く受け止め、2012年3月にジルコニウム鉱石の産出国であるベトナムにジルコニウム中間体製造子会社を設立しました。これにより、ジルコニウム中間原料の調達先を分散し、ジルコニウム化合物の安定供給体制を強化しています。

【特徴二 人】
”三価値”の実践

1956年の創業以来、第一稀元素化学工業が大切にしてきた言葉に『三価値』というものがあります。三価値とは、同社の経営理念「世に価値あるものを供給し続けるには 価値ある人生を送るものの手によらねばならぬ 価値ある人生を送るためには その大半を過ごす職場を 価値あるものに創り上げていかねばなるまい」の中にある『価値あるもの(製品)』『価値ある人生』『価値ある職場』のことで、その想いは「他に類を見ない価値の高い製品を開発し社会の発展に寄与することで、そこで働く人々の人生を価値あるものにする。その実現に挑戦し続けることにより、情熱にあふれた価値ある職場を目指す」として社内に浸透し、実践されています。

雇用を守る
第一稀元素化学工業の業績が悪化した時、その当時の経営者は、社長以下役員の報酬を50%カットし、部課長クラスの責任者の役職手当を25%カットしましたが、社員の給与(賞与を除く)には手をつけませんでした。会社としてそうあるべきですが、実際に行動に移せる会社は稀です。そんな会社の社員はやる気も出ますし、幸せです。雇用を守るために時代に合わせ変化し続ける会社なので、当然ですがリストラなどはありません。その結果として、離職率は約2%と低位で推移しているのは納得できます。
  • 社員を大切にする井上社長

鎌倉投信の視点
鎌倉投信が着目したのは、テーマ「匠」。
第一稀元素化学工業は、ジルコニウムのリーディングカンパニーであり続けるために日々邁進しています。老舗となるためには、一見何も変わっていないように筋を通しながら、時代に合わせて変化し続けることが重要になります。これに対し同社は、他が追随できない高い技術力、時代や市場の変化に合わせる対応力、そしてやる気をもった社員と情熱にあふれた職場環境といった老舗の要素を備えていて、将来にわたって世の中に価値をもたらしてくれるものと期待しています。

第一稀元素化学工業株式会社
創業1956年、自動車排ガス浄化触媒、電材向けジルコニウム化合物のトップメーカー。本社は大阪府。東証一部上場。

https://www.dkkk.co.jp/

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