投資先の「いい会社」

日本空調サービス 株式会社

(愛知県)設立年:1964年

特殊空調でニッチな企業を目指す、いい会社

3Kといわれるビルメンテナンス業界で特殊空調というニッチな分野に特化している、日本空調サービス。

同社はこれまで、維持管理に高い技術が必要とされる特殊な環境を有する施設へのサービス提供に力を入れていて、現在、国内では47都道府県をカバーする拠点網を展開しています。また、海外ではアジア圏で事業を展開していて、グローバルニッチな会社になる可能性を秘めています。

【特徴一 匠】

●特殊空調
日本空調サービスは建物設備のメンテナンスサービスを提供する会社ですが、同社が得意としているのは、特殊空調といわれる分野。具体的には病院などの施設で、空気感染する可能性がある部屋の空気とそれ以外の部屋の空気を分別してコントロールしたり、目に見えない空気の検査ツールを開発したりするなど、一般的なビルメンテナンスとひと味違ったサービスを提供しています。

病院以外にも研究施設や空港、製造工場など特殊な環境を有し、参入障壁が高い施設の維持管理をおこなっています。これら特殊な環境を有する施設の売上高比率は約7割に達します。最近では、医薬品製造工場向けバリデーション※・トータルサポートに注力すべく、「医薬施設管理部」という医薬品製造、研究施設の空調設備の最適化をサポートする専門部署を新設しました。これまで培ってきた特殊施設における管理実績を活かし、今後、医薬品製造における品質の維持管理にも注力していきます。
※バリデーションとは、医薬品を製造する工程や方法、科学的根拠を調査・検証する業務です。
  • 医薬品製造工程の運転性能適格性を評価

●空気の番人
名古屋本社で検査器具を見ていると、ビルメンテナンスというよりは、まるで空気中の微生物の分析などをおこなっている研究機関のようで、空気の番人として活躍している会社だという印象に変わりました。今では様々な機関からの調査依頼もあるそうです。
  • 専用測定器による科学測定

【特徴二 人】

●顧客満足のベースは従業員満足度にあり
日本空調グループは「全てのステークホルダーの幸せ向上」を長期ビジョンとして掲げ、従業員に対しては、「満足度と技術力を高める」ことを明示しています。

会社の一番の財産は従業員との認識のもと、毎年、「従業員満足度調査」を実施しています。同社はただ調査するだけではなく、従業員満足度の2023年度までの中期的目標を70%、2028年度までの長期的目標を80%に設定し、目標達成に向けて、処遇の改善や職場環境を整備してきました。

2020年度の調査では、従業員満足度が69.3%に改善し、中期的目標70%の達成が視野に入ってきたほか、「やりがい」や「チームワーク」などの項目でポジティブな回答が増加したとのことです。従業員満足度の向上は顧客満足や信頼のベースであり、同社の企業価値の根幹を成しています。
●技術力に裏打ちされた専門家集団
日本空調サービスの経営理念は、「お客様に安心感を与える最適な環境を維持するために、技術力と人的資源を結集させ、高品質サービスを提供する」というものです。同社の高品質サービスを支えるのが全従業員の8割以上を占める技術系人財。同社は、経営理念実現に向けて、経験や技術の伝承を目的としたマスター制度や、新入社員向け教育制度として10年カリキュラムを導入しています。

また、電気工事士や作業環境測定士、エネルギー管理士、ボイラー技士など業務上必要とされる様々な公的資格取得を推進し、独自指標として「技術力指数」を公表しています。
  • 日本空調サービス決算説明会資料より

鎌倉投信の視点

鎌倉投信が着目したのは、テーマ「人」。

3Kといわれるビルメンテナンス業界で、特殊空調というニッチな分野に特化している日本空調サービスは、鎌倉投信が考えるグローバルニッチな会社になる可能性を秘めています。また、脱炭素社会の実現に向けて、オフィスや工場、病院などあらゆる施設で、CO2削減、省エネルギーの機運が高まるなかで、同社が環境対策でも重要な役割を担うと期待しています。
  • 田中 洋二 社長
    堅実な経営姿勢を貫く経営者

日本空調サービス株式会社
創業1964年。空調を中心とした建物設備等のメンテナンス、維持管理およびリニューアル工事をおこなう。国内47都道府県をカバーする拠点網を構築し、地域密着型のサービスを展開。海外は中国や東南アジア地域など6ヵ国に進出。東証一部上場、本社は愛知県名古屋市。

https://www.nikku.co.jp/ja/index.html
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