投資先の「いい会社」

株式会社 マザーハウス

(東京都)設立年:2006年

途上国の可能性に光をあてる、いい会社

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念を掲げる株式会社マザーハウスは、バッグ等の製造販売をしています。「途上国」の可能性を「もの作り」を通じて世界中のお客様に届けることを目指している会社です。

【特徴一 人】

●社長の資質
山口社長が現在の事業を始めるに至った原点は、「現場を知りたい」とアジア最貧国といわれるバングラデシュに向かったことにあります。もともと、国際機関で開発援助がしたいと考えていた山口氏は、大学生のときに米国の国際機関でインターンとして働いていました。そこでは世界各国の優秀な人たちが活躍する憧れの世界がありましたが、どこかしっくりこない違和感を覚えたそうです。

それは援助している途上国の人々の笑顔がリアルに映しだされないと感じたから。彼女は、米国から帰国すると、そのままバングラデシュ行きの飛行機に乗っていました。空港に着くなりたちこめる異様な臭い、物乞いの群集、今まで体験したことのない数々の驚きを感じたそうです。

現地での日々を過ごす中で、援助が必ずしも求める人の手に届いていない、そして善意や自己犠牲の上に成り立つ援助ではなく、経済的基盤をもった持続的な協力が必要だ、それは途上国にある資源を使って先進国でも通用する商品を創り輸出することだ、という結論に辿りつきました。この活動なら現地で働く人の頑張りが正当な利益という形で報われ、日本のお客様にも素晴らしい製品を届けられる、そう決意し現在のバッグ製造等の事業に至りました。

いつか東京、パリ、ニューヨーク、颯爽と歩く女性がもっているかわいいバッグの中に「Made in Bangladesh」のラベルがある、そんなワンシーンの実現のために人生のすべてを賭けたい、そう山口社長は語ります。
  • 途上国で作られた製品が日本のお店に並びます。

●モチベーション
現在、バングラデシュの自社工場では百六十名の雇用を創出しています。また、マザーハウスでは「いいモノをつくる」には働く環境を整えることが第一だと考えています。現地水準よりも高い給与や、企業内ローンなどの福利厚生を整備し、働く人が「第二の家」と感じられる工場を目指しています。マザーハウスの強みは、途上国で作られた製品でありながらも日本の消費者にも受け入れられるような品質の高さにあります。現地の人の教育に力を入れていることもさることながら、現地の人を想う気持ちが、働く人のやる気を高め、ひいては高品質の維持につながっています。
  • バングラデシュにある工場の様子です。

鎌倉投信の視点
鎌倉投信では同社を「人」のテーマの「モチベーション」で評価しました。途上国支援といいますと「共生」のほうがよさそうですが、現地の人の教育と職場環境の充実に熱心に取り組む同社の姿勢を評価し、「人」として評価しています。ちなみに社名は、貧困に苦しむ人々を助けることに生涯を捧げたマザーテレサに由来します。途上国との新たな関係を作る同社の活躍に期待します。
  • 株式会社 マザーハウス
    山口 絵理子 
    代表兼チーフデザイナー

株式会社マザーハウス
2006年創業。途上国にある素材や人の可能性に光をあてて、モノづくりをするブランド。バングラデシュ・ネパールに自社工場を持ち、そこでバッグやストールの製造を行っている。本社は 東京都。

http://www.mother-house.jp/