投資先の「いい会社」

ダイニチ工業 株式会社

(新潟県)設立年:1964年

社員・取引先の生活の安定や雇用を守る、いい会社

ダイニチ工業株式会社は暖房機器等の製造会社で、家庭用石油ファンヒーター、業務用大型石油ストーブ、加湿器で国内トップシェアを誇っています。従業員、協力工場の雇用を守ることを大切にしている、いい会社です。

【特徴 人】

●取引先・社員の雇用を大切する
季節性商品である暖房機器は需要のピークに達する秋口から集中的に生産するのが一般的です。ただ、そうすると生産に合わせて従業員を増減させたり、取引先の業績も不安定になってしまったりという問題があります。その点、ダイニチ工業では、毎月安定的に生産することで従業員や取引先の生活を守っています。毎月生産するので夏場には工場に大量在庫を抱えてしまいますが、継続して生産することで、かえって品質が安定するそうです。
問題解決の背景には、同社吉井社長の「新潟で事業を続ける価値は、この地域で雇用を生み、そこで暮らす人々の生活を支え、守ること。新潟に多くの働く場を作りだすことが、地域への貢献となる」という経営理念があります。
同社は、このような姿勢が評価され、2012年「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞実行委員長賞を受賞しました。 また書籍「日本でいちばん大切にしたい会社5」(あさ出版坂本光司著)にもその取り組みが紹介されています。
  • 社員や取引先の雇用を守るため、継続して暖房機器を生産しています。梅雨明けに訪問したときは大量在庫の状態でした。

●離職率2%
 ダイニチ工業の自己都合による離職率は、2%未満という驚くほど低い数値です(平均的な自己都合離職率は約10%)。
 その秘訣は縦横斜めの人間関係が自然にできる環境づくりに配慮しているためとのことで、その取り組みの一つが社内運動会です。
 運動会は社員だけでなく、同社に部品供給している協力工場の人々も参加し、総勢千人もの規模とのことです。企画・運営は若手社員を中心におこなわれ、運動会当日は玉入れ、綱引き、百m走の定番種目から大相撲など様々な競技で盛り上がります。日頃接する機会の少ない他部署や協力工場の人ともチームを組み、一致団結して競技に臨みます。
 最近は社内コミュニケーション不足が問題視されますが、同社では運動会等の交流機会を通して、社員間の絆を強めています。
  • 毎年開催する運動会の様子です。

鎌倉投信の視点
鎌倉投信はダイニチ工業を「人」のテーマの「取引先・社員の雇用を大切する」点で評価しました。同社を訪問したのはちょうど需要のボトム期でした。工場には山のように高く積みあがった在庫がありましたが、この在庫の山は社員や取引先を大切にする姿勢の象徴であると感じました。

ダイニチ工業 株式会社
1964年創立。家庭用石油ファンヒーター、業務用大型石油ストーブ など暖房機器や加湿器を製造。東証一部上場。本社は新潟県。

https://www.dainichi-net.co.jp/