投資先の「いい会社」

株式会社 エーワン精密

(東京都)設立年:1965年

日本の技を大切にする会社

エーワン精密の主たる製品は、町工場で切削するときに必要な自動旋盤用のコレットチャック。町工場を支えながら高付加価値を生む会社です。

「これがなけりゃ機械が止まる。だから早く納めないと」。エーワン精密には高リピート率を生む精度とスピードがあります。

  • 山梨にあるエーワン精密の工場

短納期
商品を、当日もしくは翌日に製造・出荷している会社、エーワン精密。主力商品は、コレットチャック。分かりやすくいえば、「削ったりする機械の材料をつかむ工具」のこと。機械が違えば、削る工具も違うので、ほとんどオーダーメイド状態になるのですが、短納期で製造・出荷。聞けば、「だって、取引先も町工場。コレットチャックの予備が持てるような余裕はないし、それがなけりゃ機械が止まるだろう。だから早く納めないとだめなんだ」といいます。

高品質
早くても高品質なものを造り続けています。最新式の機械を導入し、短時間に工具を造る。それはまさに、細かいことが得意な「日本の技」そのものです。
  • メイン商品のコレットチャック

高品質・短納期
ずっと値上げをしていないのにもかかわらず、それでも(通常であれば)30%を超える利益率です。匠の技が、高品質・短納期を実現しているため、顧客からの値下げ要求がこないことが、技術力の証しといえるでしょう。

高リピート率
一度エーワン精密を使った顧客は離れません。つまり、サービスクオリティの高さが、結果として高リピート率を生み、右肩上がりに顧客数が増えています。ですから、景気が変動しようとも、顧客数が増えているかぎり、順調な売り上げを得ることができます。

後継者
創業者の梅原相談役は、会社の後継者に自分の親族ではない林社長を選びました。中小企業の経営において、かならず問題となるのは、後継者問題。
「血縁があれば、どうしても贔屓目になる。たとえそれがなくても、ほかの社員はそう思わんだろう」と世襲以外の道を選ぶことで、エーワン精密は、町工場から上場企業へと、しっかりと前進しているのです。
  • エーワン精密の工場内部

【鎌倉投信の視点】
鎌倉投信が着目したのは、テーマ「匠」。
日本の製造業が生き残っていくためには、①「ニッチなマーケットで圧倒的なシェアを取ること」。②「付加価値の高い製品・サービスを提供すること」が必要です。その点でエーワン精密は、必要な要件がそろっているといえます。
エーワン精密の売上高のほとんどは、国内企業との取引です。日本に製造業がある限り、エーワン精密は、必要とされ続けるでしょう。売上高が3割減っても赤字にならない利益率や競争力の高さを持つエーワン精密が、この先考えられる海外からのニーズに、これからどう応えていくのかも楽しみです。
また、技術以外にも、社員を家族のように大切にしている点も魅力として加えておきます。「東京では難しいかもしれないが、山梨ならば、わが社の年収でも社員が家を買える」という理由で、山梨に工場を置いたとのこと。福利厚生に対する配慮も忘れていません。

株式会社エーワン精密
創業1965年、本社は東京都、山梨県に工場を置く。小型自動旋盤等で用いられる「コレットチャック」の製造・販売、「旋盤用カム」の設計・製造・販売、各種「切削工具の研磨・加工」が事業の三本柱。短納期で高品質の製作技術が、高リピート率を生んでいる。JASDAQ上場。
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