不自由さの中から生まれる自由闊達さ

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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただきありがとうございます。

新型コロナウィルスの影響で値下がりしていた「結い 2101」の基準価額は、5月末時点でコロナショック前の水準まで回復しました。
市場平均よりも早く回復できたのは、厳しい状況下でのマイナスを比較的抑制することができたことが主な要因です。
また、この不安定な状況下で、しっかりと投資を継続してくださった受益者の皆様に、心から感謝します。
足元の株価は回復傾向ですが、決して楽観視できる状況ではありませんので、投資姿勢の一貫性を堅持し、リスク管理をしっかりとおこないながら安定運用を目指します。

さて、先日、新型コロナウィルス感染予防のためにと、一所懸命マスクの供給等に尽力された、投資先である小林製薬の小林会長とWebで面談しました。
「まずは社員にマスクが行き渡ることを優先した」といったお話からも伺えるとおり、(厳しさの中にも)社員を大切にする強い想いを持つ経営者です。
現役社員だけではなく、毎年、OB・OGを招いて感謝の会を催し、会長自ら参加者にお酌をしてまわるという姿勢には、頭が下がります。

小林会長の経営思想についていくつか質問する中で、本社ビルを敢えて小さく構えることの考え方について尋ねたときのやり取りは印象的でした。
「『爪を隠す』ではないが、(会社の規模や知名度があがっても)『いばるな』ということを伝えてきた。本社ビルが立派だと満足してしまう。昔の研究所は、施設も古く人も入り乱れてガシャガシャだったが、立派になって慢心したらいいものが生まれなくなった。立派な本社ビルを建てた会社は繁栄しない。花王もユニ・チャームも立派な本社は構えていない。自分が会長の内は、立派な本社は許さない」

私は、この会長の言葉から二つの含意を感じました。
一つは、心の重心を低くすることの大切さです。人は弱いもので、立派な本社ビルに勤務したり、立派な肩書を持ったりすると、まるで自分も立派な人物であるかのように勘違いします。
そうならないように心の重心を低くしなければなりませんが、小さな本社は、無意識に心に宿す、驕り、優越感、自己顕示欲等を遠ざける結界のようなものなのかもしれません。

次に、不充分で不自由な環境下だからこそ、知恵と工夫が生まれ、その過程にこそ本当の価値があるということです。
言葉を換えれば、不自由さや制約条件を受容し、「ああでもない、こうでもない」と努力することから思考が開き、自由闊達になるということでしょう。
「小さな本社」「不自由さ」とは、本来心と思考を豊かに、そして自由にするものなのかもしれません。

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