投資信託 きほんの「き」シリーズ 「口数」ってなに?(その2) ~口数と「評価金額」の関係~

投資初心者の方にとって「質問する」こと自体、ハードルが高いもの。
「ちょっと聞くには気が引ける」といった内容を案内していきます。
一緒に学んでいきましょう! 

今回は投資信託を保有している間の評価金額の計算方法について説明します。
購入した投資信託が今いくらになっているのか(評価金額)は、簡単に計算できますよ。

前回、投資信託購入時の口数の計算方法を紹介しましたね。

(おさらい)
お肉の買い物に例えてみました。
「1,000円持っています。100ℊ200円のお肉は、何グラム購入できますか?」
 1,000(円)÷200(円)×100(g)=500  答え:500グラム
では、投資信託の購入はどうだったでしょうか。
「投資資金100万円で投資信託Aをどれだけ(数量)購入できますか?」
※ 購入時の基準価額は16,000円だとします(基準価額は1万口あたりの金額です)。
1,000,000(円)÷16,000(円)×10,000(口)=625,000(口) …①

つまり、投資信託Aを625,000口保有、買値は16,000円 ということです。

追加購入や一部解約(換金)などをおこなわない限り、保有口数に変化はありませんが、投資信託Aの基準価額(値段)が上がったり下がったりすることで、評価金額が変化するんです。

言い換えると、基準価額が買値である16,000円と同一時の評価金額はトントン、9,000円の時は評価損、18,000円の時は評価益といった具合です。「解約(換金)しないと損益は確定しない」ので、評価金額というのは日々変わります。目先の損益に一喜一憂しないためには、商品性を理解し、投資理念や手法に共感できる投資信託を見つけることが大切です。その上で、自身の運用目標や許容できるリスクに沿った運用ができているか、定期的な見直しをしましょう。
それでは本題の「評価金額」についてです。評価金額とは、時価評価のこと。
評価金額は次の計算式で求めることができます。
投資資金100万円がいくらになったかの計算なので、購入時の口数計算で使用した式①を応用して求めることができます。

口数×基準価額÷10,000=評価金額

「自分で計算をするなんて面倒だわ」という方は、金融機関から提供される「取引残高報告書」を確認しましょう。報告書作成日時点での保有投資信託の口数や評価金額を確認できる様式がほとんどです。また、資産・損益状況がウェブ上で確認できるサービスを提供している金融機関も多いので、そういったサービスの活用もお勧めします。

ちなみに、1分1秒ごと目まぐるしく値段が変わる株式とは異なり、1日1回しか値段(基準価額)が更新されないため、今まさにこの瞬間いくらと基準価額を算出することができません。一般的には前営業日の基準価額を元に評価金額を計算します。基準価額の算出方法については、また別の機会でご紹介しますね。

次回は、解約(換金)時の口数計算方法についてご案内予定です。
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本記事は「投資信託のきほん」についての連載記事となります。
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