プルーデントマン・ルール

皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただきありがとうございます。

先日、社内の勉強会で「プルーデントマン・ルール」について話をしました。日本ではあまりなじみのない言葉ですが、投資家保護の観点から、思慮深い運用者等が備えるべき規範を謳ったもので、資産運用の歴史の長い米国で培われてきた概念です。その両輪をなすのが顧客資産の管理・運用者に課せられる「注意義務」と「忠実義務」です。

「注意義務」とは、顧客資産を管理・運用する際に求められる思慮深さ、注意深さをいい、「忠実義務」とは、専ら受益者の利益を優先的に考えて行動すべき、とする管理・運用者に求められる基本精神を示したものです。さらに本ルールの中では、思慮深さの三要素を、勤勉な従事者として払うべき「注意」、専門家としての「能力」、リスクを思慮深く管理する「配慮」、としていて、本質を突いていると感じます。

鎌倉投信は、2010年3月に「結い2101」を設定し、運用を開始してから約11年が経ちました。この間、ギリシャショックに始まり、東日本大震災、チャイナショック、コロナショック等、予測困難な様々な出来事を経験したほか、大きな制度変更も少なからずありました。こうした難しい状況下において、鎌倉投信の役職員は、先の「注意」「能力」「配慮」の三要素を怠ることなく、プルーデントマン・ルールで謳う「注意義務」と「忠実義務」にとても誠実だったと思います。そして、こうしたことがあたりまえにおこなわれることは、会社の財産であり、長くよい結果を生む源であると感じます。

これには、以前愛読誌「致知」の中で紹介されていた、社会教育者の田中真澄さんの言葉を思い出します。
「人間の能力は、知識、技術、そして心構えの三辺で表現される。どんなに知識と技術があっても、心構えが悪ければ能力はでてこない。すべては底辺の心構えいかんにある」

鎌倉投信にとって底辺となる「心構え」とは、『資産運用を通じて「専ら受益者のために」何ができるかを考え続け、自らが持つ「注意」「能力」「配慮」を常に磨き続けること』でしょう。そして、ここでいう受益者とは、投資信託の保有者のみをいうのではありません。投資先、取引先、役職員、地域など、社会全体が含まれることも忘れてはならないでしょう。

田中さんは、更にこう続けます。

「心構えというのは、どんなに磨いても毎日ゼロになる。毎朝歯を磨くように、心構えも毎日磨きなおさなければならない」と。至言です。
コロナ禍での新年を迎えるにあたり、いついかなる時代においても変わらず色褪せることのないこの言葉を心に刻みたいと思います。

今年も余すところわずかとなりました。予想もしなかった一年となりましたが、不安定な情勢下でもぶれずに保有を継続してくださった受益者の皆様、当社の事業を支えてくださった株主や取引先の皆様、一所懸命仕事に取組んでくれた役職員に心から感謝します。
2021年が皆様、社会、世界にとってよい一年になることを祈念します。


(本記事はメールマガジンの再掲です)

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