社長メッセージ「予見可能な未来への期待 」

令和3年の幕が明けました。
皆様にとって幸多き一年になることを祈念します。

「結い 2101」を設定し、運用を開始してからこの3月で11年になります。
この間、独自の視点で「いい会社」を応援し続ける投資姿勢、直販に特化し、広告宣伝を一切行うことなく顧客対話を重視する姿勢を貫き、「投資家の資産形成と社会の持続的発展の両立」を目指してきました。

創業当時、「そんなきれいごとでは運用成果はでない」「事業として成り立たない」等と厳しい意見をいただいたものですが、皆様のご支援のお陰で、着実に実績を積み上げることができたことに感謝します。

そして、11年の時を経て今を観れば、社会の持続性を目指すSDGs(※1)やESG投資(※2)は、社会に浸透し、鎌倉投信の合言葉「いい会社」や、2012年に法政大学大学院坂本光司研究室(当時)との共著で謳った「共感資本」といった言葉も普通に使われるようになりました。SNSによる口コミ等、個人の情報発信を発端として当社の認知度はある程度高まり、自然と投資先同士の連携も生まれています。鎌倉投信の、金融を通じて「三つの『わ(和・話・輪)』を育む場をつくる」という想いが、社会に広がっているようにも感じます。

鎌倉投信の小さな事業の中で身近に感じるこうした出来事は、いわゆるインターネット革命によって1990年代半ばから起きている社会・経済構造の変化と無縁ではないでしょう。Webやスマホがグローバルに、そして社会の隅々に浸透したことがもたらした大きな構造変化は、大きな時代の流れでは、20世紀のモノやサービスを拡大再生産させる工業化社会において当たり前とされたピラミッド型の社会・組織構造が、縦横無尽に時空を超えるネットワーク型へと進化したことではないでしょうか。

これによって起きている
「個人がメディア化したことによる情報の主導権の変化」
「生産者に対する消費者の影響力の増大」
「様々な知識や技術、サービスの融合」
「(利益目的ではなく)共感するものを応援するボランタリー経済の出現」
等は、こうした構造変化から生まれた現象といえるでしょう。そして、鎌倉投信の歩みも、こうした時代背景と無縁ではないと感じるのです。

「2年分のデジタル変革が2ヶ月でやってきた」と語るのは、マイクロソフトのCEO サティア・ナデラ氏です。21世紀に入り社会・経済、個人の生活や働き方の中に浸透したWeb、デジタル変革は、コロナ終息後も後戻りすることないでしょう。金融市場の未来予測は難しいのですが、これからの四半世紀のうちに様々な形で起こるであろう、知識や技術の融合によって創発される新たな事業や産業、持続可能な地域社会づくりへの挑戦、多様な価値観に基づく働き方や生き方が一段と広がること等は予見可能な未来といえるでしょう。
30年ぶりの株高の背景には、単なる金余りではない、こうした未来への期待があるのかもしれません。今年は、コロナ禍で加速している、こうした未来に向けた変化にも注目したいと思います。

さて、鎌倉投信は、昨年新卒社員を含めた新たなメンバーも加わり、体制も充実してきました。
2021年は、鎌倉投信にとって、成長の機会になる予感がします。受益者、投資先の皆様に貢献できるよう一所懸命頑張りますので、本年もどうぞよろしくお願いします。


※1 国連加盟国が2030年までに達成することを目指す持続可能な開発目標
※2 環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資
鎌田 恭幸
鎌倉投信株式会社 
 代表取締役 社長

※1 国連加盟国が2030年までに達成することを目指す持続可能な開発目標
※2 環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資

月次運用報告書結いだより130号掲載