「結い 2101」運用報告 社会形成「適性を活かして活躍する障碍者」

適性を活かして活躍する障碍者

先月、投資先のエフピコさんが主催する「エフピコフェア2021」(※1)に行ってきました。エフピコさんは、食品トレーを製造・販売する企業で、スーパーマーケットの売り場を再現した展示スペースに工夫をこらした同社のトレーが数多く展示されていました(※2)。

展示スペースの一角にはエフピコさんの障碍者雇用への取り組みを紹介するブースがありました。同社は1986年から、障碍者雇用をスタートしていて、障碍者の業務内容は「リサイクル工場での使用済み容器の選別」と「食品容器製造」です。両方とも同社にとっての基幹業務であり集中力が必要となる業務です。2020年3月時点では、358名の障碍者の方が働いていて、雇用率は、法定雇用率(2.3%)を大きく上回る驚異の13.3%です(※3)。同社の障碍者雇用は、法定雇用を意識したものではなく、適性のある方だからこそできる仕事を追求したことによるものと思いました。

展示やエフピコさんの社員の方のお話を通じて、障碍者の働き方から多くの気づきを得ることができました。2点紹介します。

1点目は、彼らの働くモチベーションです。「一緒に働く仲間に会うのが楽しみ」、「自分の甥っ子や姪っ子にプレゼントを買ってあげたい」など、彼らの純粋な動機を聞く中で、心を洗われる思いがしました。義務感から働いている社会人も多いかと思いますが、「なぜ自分は働くのか」を改めて考えるきっかけになりました。

2点目は、エフピコさんが障碍者に限界を設定していないことです。同社の障碍者雇用の姿勢を紹介する冊子「続ける力」では、主任を目指して働いている社員の言葉があります(※4 5ページ)。「その人ができるように教えなければいけないのに、つい自分でその作業をやってしまった時、自分はまだダメだなと思う」からは管理職の自覚を感じます。
障碍者雇用に積極的に取り組めていない企業は、「障碍者にはできることはない」「障碍者は責任のある立場は無理」と無意識のうちに制限を設けているのではないでしょうか。

2021年3月1日から法定雇用率が民間企業で2.2%から2.3%に上がりました(※5)。
エフピコさんは義務で障碍者を雇用しているわけでなく、個々人の適性を活かした取り組みをしています。
同社は、障碍者自らが必要とされていることに気付くことで、「働くこと」の意味を体感し、就労を通じて自信と責任感が芽生え、自立へとつながることに期待しています。エフピコさんは取引先の障碍者雇用の取り組みもサポートしていて、同社の適材適所の労働環境づくりが、多くの企業に波及し、障碍者雇用に対する意識や見方が変わることを期待します。
(資産運用部 長田)
「いい会社」企業情報