5つのトレンド(最終回)~VUCA時代に求められる投資観 ~

3月29日は、「結い2101」の設定日(2010年3月29日設定)でした。この11年間を振り返れば、東日本大震災や足元のコロナ禍を含め、市場を揺るがす大きな出来事の連続でした。そうした中、鎌倉投信と「結い 2101」は、創業時の精神をぶらすことなく歩み続けられました。これも多くの方々の支援のお陰です。皆様に、心から感謝します。これからも当社が掲げる理念と向き合い、「結い 2101」の運用力や「いい会社」との対話力、お客様との対話や利便性の向上に一所懸命取組みます。

さて、本シリーズでは8回にわたって、今後加速することが予見される「5つのトレンド」についてお伝えしてきました。そして、こうした変化の背景にある情報分野の技術革新や、グローバルかつ複雑な経済活動の相互関係性が深まることによって、足元のパンデミックやリーマンショックがそうだったように、地球のどこかで発生した小さな出来事が、よくも悪くも世界経済や社会に大きな影響をおよぼすようになりました(バタフライ現象)。

様々な事象が、どこからどこへ、どのような影響を与えるかについて予測が困難な状況は、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとってVUCA(ブーカ)と表現されるようです。
では、予測困難なVUCA時代に、投資家は、どのように向き合えばよいのでしょうか。

「予測困難な変化に対応するためには、変化に動じない投資観を持つこと」
これが私の答えです。

プロの投資家であっても一般生活者であっても、運用で成功するために大切なことは、第一に「継続すること」です。そして、第二に、自分なりの「投資観(軸)」を持つことでしょう。投資を継続するためには、何のために、どのくらいのお金と期間をかけるか、という目的・目標設定が大切です。そして、それを実践する方法は、何でもよいというわけではなく、試行錯誤を繰り返しながらも、最終的には自分なりの「投資観(軸)」を持たなくてはなりません。

投資観とは、「自分の大切なお金を、どのような資産に替えて保有するか」という考え方で、決して難しい話ではありません。おそらく、自分のお金を大切に思わない人は誰もいないでしょう。そうであれば、投資を通じてお金の代替として保有する資産もまた「大切だと感じるもの」であることが自然ではないでしょうか。そこに、自分自身の価値観が反映され、継続する力にもつながるのです。

投資というと、なぜか大切なお金を投じた先の(本質的な価値ではなく)値動きばかりを気にする人が少なくありません。残念ながら、そうした価格反応型の投資家、市場の雰囲気に流される大衆迎合型の投資家に、成功した人を私は知りません。一方で、投資で成功した人には、人間的にも魅力を感じる人が少なくありません。それは、自分なりの価値観(投資観)を持っていて、そこに「自分らしさ」が映し出されているからだと感じています。

最後に大切なことをお伝えします。意外に思われるかもしれませんが、投資で成功するためには「誠実であり、謙虚である」ことが大事です。言葉をかえると「お金を大切に使える人」「お金に感謝できる人」になることです。投資には、必ずその人の価値観や人生観が映し出されます。あくせくする人は投資でも右往左往して失敗します。また、謙虚さに欠ける人は、欲と驕りで足元をすくわれます。

「変化に動じない投資観を持つ」ことは、自分らしい投資観を持つことであり、それを磨くものは、つきつめれば、謙虚さと感謝の精神ではないかと思うのです。
いい投資が、皆様の価値観や人生観を深め、豊かな人生につながることを願っています。
そして、鎌倉投信がそうした伴走者になれるようこれからも努力していきます。(おわり)
鎌倉投信株式会社 
代表取締役社長 鎌田恭幸

(本記事はメールマガジンの再掲です)
鎌倉投信がお届けする「心を結ぶ」メールマガジン。是非ご登録ください。
登録フォームはこちら