【報告】2021年春期「結い 2101」運用報告会(その1) 社長挨拶・「いい会社」の評価基準・運用状況(資産形成)について

2021年4月21日、24日に開催しました「結い2101」運用報告会の概要をお伝えします。当日の収録動画および説明資料は、オンラインサービス「My鎌倉倶楽部」に限定公開しています。より詳細を確認したい方は、動画を視聴ください。
本レポートでは、次の2つに分けて掲載します。
(その1)社長挨拶・投資哲学・「いい会社」の評価基準・「結い 2101」運用状況(資産形成)
(その2)「いい会社」の紹介・活動報告(社会形成)

※投資先の「いい会社」の紹介・活動報告については、「運用報告会レポート その2」をご覧ください。

(その1)社長挨拶・投資哲学・「いい会社」の評価基準・「結い 2101」運用状況(資産形成)

目次
  • 開会(資産運用部メンバー紹介、2020年度の総括)
  • 社長挨拶
  • 投資哲学と運用基本理念
  • 「いい会社」の選定・評価基準
  • 「結い 2101」運用状況(資産形成)

■ 開会

1.資産運用部メンバーの紹介
本会に先立ち、資産運用部長の五十嵐、ファンドマネージャーの橋本に加え、昨年10月に新しくメンバーに加わった長田も自己紹介をおこないました。
2.総括~2020年度を振り返って~
コロナ禍における調査活動のため、新規投資先は1社でしたが、既存・新規候補の各企業との面談を重ねる中で企業の価値を再確認できました。(お客様の投資時期によってことなるものの)リスクを抑えつつ運用目標をクリアすることができたことから、今後は新規の組み入れに注力していきます。

■ 社長挨拶

社長の鎌田から受益者の皆様に向けたメッセージ動画を、視聴いただきました。

要旨:大きな環境変化にともない、社会全体を不安が取り巻いた厳しい1年間にも拘らず「結い 2101」と接点を持っていただいた受益者の皆様に感謝します。
将来に向けて、どのような想いで何を大事にして資産運用に取り組めばよいのか。私は、「自分自身の投資観・投資哲学を持つこと」が重要であると考えています。皆様のお金をどういう考えでどういった資産に振り替えるのか、この基本的な軸を置くことこそが厳しい環境においても大事な要素でしょう。受益者の皆様には、今回の運用報告会で成果を確認していただくとともに、今一度自身の投資観を振り返り、精錬する機会にしていただければと思います。
鎌倉投信は「結い 2101」を設定して11年になります。この11年で私たちが大事にしてきたことは3つの「わ」を育むことであり、投資家の資産形成と社会の持続的な発展の両立を目指して、その実感と喜びを分かち合うために進んできました。亀のような歩みですが、ぶれることなく1歩ずつ歩んできたと思います。新年度でもこの想いと共に前進します。

■ 投資哲学・運用基本理念

1.鎌倉投信の投資哲学
鎌倉投信は「結い 2101」の設定以来変わらず、当社の投資哲学・運用基本理念に則って運用を進めています。今回、より分かりやすい表現に修正しました。内容について大きな変化はありませんが、お客様に当社の投資哲学を正しく理解した上で保有いただくため、あらためて説明します。
鎌倉投信が理念に沿って投資の成果を出し続けるために一貫して守るべき姿勢を表現したものが投資哲学であり、当社では「投資は“まごころ”であり、金融は“まごころの循環”である」と考え、以下詳細を掲げています。投資哲学は、運用者が寄って立つものであり、迷ったときに立ち返るものです。

2.「結い 2101」の運用基本理念
「結い 2101」の運用基本理念は、「何が付加価値であり付加価値をどのようにして探し出すのか、どのように投資するのか」を表現するものとして、以下のとおり掲げて実践しています。

■ 「いい会社」の選定・評価基準

「結い 2101」では、いい会社を選定する指標として3つの価値基準と9つの評価視点を置いています。
1.社会価値
「結い 2101」では、稼いだお金を「いいこと」に使うかではなく、「いいこと」をして稼いでいるのかを判断基準に取り入れています。そうすることで、本業を通じて社会課題を解決する会社かどうか、本業を通じて社会に貢献する会社かどうかを判断します。
また、「結い 2101」の受益者が応援したいと思える会社かどうかも重視しています。

2.個性価値
「結い 2101」では「人」・「共生」・「匠」の3つのテーマと9つの評価視点を持って個性価値評価を継続的におこなっています。コロナ禍においても、その評価視点に変化はありません。迷ったときには、投資哲学に立ち戻って本物の価値(=豊かさを創造する会社かどうか)を再確認することに重点を置いています。また、現状の急激な外部環境の変化があるからこそ見えてくる会社の本物の価値があるとも考えています。経営姿勢に変化はないか、苦しい時でも社員を守る会社であるのか、変化への対応力が備わっているのか、といった点について、対話を通じて個性価値の再評価をおこなうことができました。
※運用報告会では、変化への対応力について、スノーピークの「オンラインエンゲージメント」の例を添えて話しました。緊急事態宣言化での営業自粛期間にオンラインを通じて、同社の社員と顧客、顧客同士がキャンプについて語る場(=オンラインエンゲージメント)を提供し、顧客の心をつなぎとめていました。

3.持続的価値
たとえ「いい会社」であったとしても存続できなければ意味はありません。お客様のお金を預かっている運用者として、投資先企業自身が存続するために必要な経営力、財務基盤、いわゆる事業性を見極めるための評価もおこなっています。

■ 「結い 2101」運用状況(資産形成)

続いて、「結い 2101」の概要、パフォーマンス、リスク管理のための株式組入比率の調整などについてお伝えします。


【運用目標】
「結い 2101」では、リスクを抑えながら安定的な成長を享受できるように、運用目標として以下を置いています。
・長い目で見た、ゆっくりとした成長を前提に上記の目標リターンを設定しています。
・運用におけるリスクとは、標準偏差で求められる基準価額の値段のブレ具合を指しています。ここでは市場とは、東証株価指数(TOPIX)を念頭に置いています。

【リターン】
以下の2つの期間に分けて、それぞれに報告します。
1.設定来のパフォーマンス
2.2020年度パフォーマンス

【設定来パフォーマンス】
実際に目標クリアできているか否かですが、設定(2010年3月29日)来のパフォーマンスは、目標年率リターンの4%をクリアして7.8%です(期間5年での年率リターンは6.8%)。

【2020年度パフォーマンス】
2020年度のパフォーマンスは24.6%となり、目標をクリアしましたが、コロナ禍による市場への影響が多く含まれているため、例外的な数値と考えます。年度後半は東証株価指数(TOPIX)に比べて出遅れている面がありますが、これはTOPIXの上昇に貢献した時価総額の大きい銘柄の効果が、規模の小さい銘柄を多く組み入れている「結い 2101」ではあまり得られなかったためです。

【企業業績成長率】
短期間においては株価の上下がありますが、長期間においての株式投資で得られるリターンは企業業績の積み重ねに収斂するというのが当社の考えです。コロナ禍で業績の停滞している局面もあるように見受けられますが、業績好調な投資先もありポートフォリオ全体での懸念はありません。

【基準価額の変動率】
2020年3月中旬には、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて相場が荒れ、安定運用を目指している「結い 2101」でも基準価額が日次で約3%と大きく変動しました。そのため、年率リスクについても運用目標(年率リスク10%)どおりに達成できない時期がありましたが、リスク上昇については株式組入比率を下げ(≒現金比率を高め)ることで対応しました。

【資産別構成比】
グラフから、コロナ禍でリスクが上がった時期に株式の比率を下げていることがわかります。1年弱の間は株式の組入比率を52%ほどに低めに保っていましたが、足元でのリスク低下から現状は株式組入比率を59~60%に調整しています。今後もリスクの水準に応じて株式の組入比率を調整していく方針を続けます。債券の組入比率変動については、株価上昇で「結い 2101」の純資産が増えたことにより相対的に債券組入比率が低下しました。また、年度後半に社債投資先のトビムシが、財務体質強化を目的として同社が発行した社債の一部買い取りに応じた(「結い 2101」での一部売却)ことも、債券組入比率低下の一因です。

【第三者評価】
リターンとリスクの第三者評価を紹介します。シャープレシオ(リターンをリスクで割った指標で、運用の効率性を表す。図表上では傾きとして表示)は0.9となりました。この数値はR&Iの集計する国内株コア型分類の投資信託では111本中7位となり、よい評価をいただけました。

【共通KPI速報値 運用損益別顧客比率】
共通KPI速報値とは、比較可能な指標として、主として投資信託の販売会社が開示している指標です。「結い 2101」の商品性もあり、運用損益率が0%以上の顧客の割合は、2021年3月末で99.72%となりました。
※統計を取るタイミングによって変動する指標であるため、利益率を担保するものではありません。

運用結果の説明は以上となります。
次の記事「(その2)「いい会社」の紹介・活動報告(社会形成)」では、10年以上投資を継続している企業の紹介や投資先のいい会社の活動や近況についてお伝えします。