鎌倉投信の志(経営理念)ができるまで① そもそも何をすればいいの?編

昨年度(2020年度後半)のことですが、社員中心のチームで当社の経営理念の見直しをおこない、鎌倉投信の志(経営理念)がまとまりました。
これから永く使われるものになると思いますが、年月が過ぎればまた見直すこともあり得るでしょう。今回の議論の経緯を振り返ることができるように、後の世代に伝えることは大切ではないかと考えました。そこで、みなさまにも当社のことをより深く知っていただけるように、その過程を記事にしてお伝えしようと思います。

いざ議論を始めると、集まったメンバーそれぞれに経営理念に対する様々な想いがあることがわかりました。経営理念は会社の根本ともいわれますが、定型があるわけではないですし、会社によっては独創的なものもあります(「結い2101」投資先のいい会社では、堀場製作所さんの経営理念などが例として挙げられます)。
社長の鶴の一声で決めてしまえば話は早いのですが、今回の見直しはそうではなく、「社員中心のチームでやる」という趣旨です。まずは、議論を収束させるために、拠り所を考える必要がありました。

経営理念といっても様々なスタイルがありますが、絶対に外せない根本的な性質がありそうです。私たちは次の5つの性質を挙げ、課題を整理しました。どれも当然のように思いますが、結果としてこれらは非常に重要な視点になりました。

1. 内容

鎌倉投信はどんな会社か、どんな会社にしたいかを考える

経営理念には会社のアイデンティティを反映するべきでしょう。どんな会社にも当てはまるような内容では意味がないですし、実態に合わないような届かぬ理想を掲げても仕方がないです。見直すとしたら、社内の状況や外部環境が大きく変化したときではないでしょうか。
当社は社歴が10年を超え、多少細かな要素を見直す必要がありましたが、だいたいは見直し前の経営理念の内容で問題なさそうでした。
この視点からは、主に社内のヒアリングを通して理解を深めたうえで適切に反映することにしました。

2. 運営

「変えたくないもの」を考える

言うことをコロコロ変えるようではよくないです。容易に変えられないような運営を前提として、伝えることを絞っておくべきでしょう。
当社は社歴が10年を超えましたが、まだまだ発展途上にあります。見直し前の経営理念で「変えたくないもの」と考えられていたことは守っていくべきだと考えました。
この視点からも、主に社内のヒアリングを通して理解を深めたうえで適切に反映することにしました。

3. 対象

誰に対して届けることが大事かを考える

経営理念はホームページ上でも公開していますし、会社の関係者全員が当社のことを知る手掛かりになります。そのうえで、最も届けたい相手を意識することは発信するうえで大切なことです。
この視点からは、社員中心のチームで見直しを進めるというプロセスが採用されました。今回の見直しの発端には、経営理念を社員により浸透させるという狙いがあったようです。見直しチームでも、社員を意識した発信になることを目指しました。

4. 体裁

伝わりやすい表現や組み立てを考える

経営理念に様々なスタイルがあるとはいえ、図表や数式、まして絵や音楽で表現するというのは聞いたことがありません。言葉で伝えることを意識すると、表現や組み立てに工夫の余地がありそうです。
この視点からの見直しが、今回の最重要課題となりました。

5. 目的

会社の存続・成長に資するかどうかを考える

会社がおこなうすべてのことは、存続・成長のためといっても過言ではないでしょう。経営理念を掲げることも同じです。受け取った人が、存続・成長に繋がる行動をとれる必要があります。
最終的に経営理念を承認する経営者にとって最も重要な視点ですが、社員がこの視点から検討することは立場上困難です。役割分担として、見直しの際にはこの視点を考慮せずに進めることにしました。見直した成果物の最終承認の際に、経営者から会社の存続・成長に資するかどうかの判断を仰ぐことになります。
このように経営理念を因数分解してみた結果、議論の進め方が見えてきました。
まとめると、このような感じです。
・ 鎌倉投信のアイデンティティ、何を不変なものとするか、という要素を外さずに
(つまり、全体として趣旨が変わらないように)
・ 言葉で伝わりやすいように表現や組み立てを改善
・ 最終承認の際は経営者目線で、会社の存続・成長に資するかどうかを判断してもらう


次回は、表現や組み立てを改善するという課題について掘り下げて、何をどうやって見直すべきか、具体的に見えてきた作業手順や留意点などについてお伝えしようと思います。

(上林)

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