ESG投資と「結い 2101」(その19&20)~ESG視点「S」と「共生」~

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◇◆◇━2021年8月20日━
ESG投資と「結い 2101」(その19)
~ESG視点「E」と「共生」ユーグレナ~ 
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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただきありがとうございます。

今週も、ESG投資の「E(環境:Environment)」と鎌倉投信「結い 2101」の投資視点「共生」を量る着眼点「自然環境」との関係を個人的視点で考えます。

今回は、本業のど真ん中で、社会の持続性を高める自然循環型エネルギーを供給する「いい会社」を紹介します。(株)ユーグレナです。

同社は、創業(2005年)来、栄養豊富な藻類「ミドリムシ」で「人と地球を健康にする」という経営理念を掲げ、ミドリムシを原料とした食品や化粧品の製造・販売、バイオ燃料の開発などに取組んできました。

創業から15年が経った2020年8月、今までの経営理念・企業ビジョン・スローガンをなくし、「ありたい姿(ユーグレナ・フィロソフィー)」に一本化しました。そして、ここで謳ったのが、「サステナビリティ・ファースト」です。

さらに今月開催予定の臨時株主総会において、会社定款の事業目的を、SDGs(国連サミットで採択された持続可能な開発目標)につながる「持続可能な社会の実現を目指した事業」に変更する議案が示されました。持続可能な社会の実現を事業目的とし、目の前の短期的な課題解決ではなく、未来を創造する視点を持ち続けること、単に「思う」だけではなく、具体的に考え、行動し続けることへの強い決意の表れだと感じました。

中でも、「E」の中心テーマの一つ「気候変動」分野への同社の取組みは、注目されます。排出されたCO2を光合成によってふたたび自然に還元する「バイオ燃料」の開発です。約10年前から開発に挑戦し、この6月、ついに「サステオ(同社が製造・販売するバイオ燃料のブランド名)」を使用したフライトが実現しました。バイオ燃料を使用する旅客フライトは、世界では年間33万回ありますが、日本ではまだ始まったばかりで、選択肢を広げる大きな一歩です。

しかし、気候変動に対して具体的解決策の一つを提供する同社の取組みは、数多くの評価項目を用いて網羅的に測るESG投資では、必ずしも高いスコアにはなりません。また、実際に地球環境全体に与えるインパクトも大きなものではないでしょう。しかし、鎌倉投信は、同社の個性、本業のど真ん中で実践する本気な取組みを評価しています。

ESG投資と「結い 2101」の違いとは、ESG投資は、網羅的な評価項目を用いて総合的に測ることによって、結果的に、主に経済活動に対して大きな影響を持つ大企業の行動変容を促す効果を期待する一方、「結い 2101」は、たとえ小さくても、社会変革を直接的に生み出す会社、社会に対して新たな選択肢を与える会社を観ている、といえるのかもしれません。

同社では、サステオの低コスト化を実現し、事業としても利益を出せるようにと、現在の2,000倍以上の製造能力を持つプラントの建設準備を進め、2025年中の完成を目指し、一歩一歩前進しています。「航空機に当たり前のようにバイオ燃料が使用される、そんな未来がもう目の前まできています」、という出雲社長のメッセージが実現する世界を心待ちにしています。

鎌倉投信では、9月5日(日)、同社社長の出雲さんとCFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)川崎さんをお招きして「いい会社訪問」をオンラインで開催します。受益者とそのご家族の皆様、是非ご参加ください。
共に環境について考えてみましょう。
(つづく)

鎌倉投信株式会社 
代表取締役社長 鎌田恭幸


◇◆◇━2021年8月27日━
ESG投資と「結い 2101」(その20)
~ESG視点「E」と「共生」アミタHLDGS~
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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただき、ありがとうございます。

今週も、ESG投資の「E(環境:Environment)」と鎌倉投信「結い 2101」の投資視点「共生」を量る着眼点「自然環境」との関係を個人的視点で考えます。

今回は、自然循環型エネルギーを供給する「いい会社」ユーグレナにつづき、循環型社会の仕組みを担う「いい会社」を紹介します。
繰り返しになりますが、鎌倉投信が投資視点「共生」を量る着眼点「自然環境」で大切にしたいことは、自然環境の保全、自然と人との豊かな関係づくり、生物多様性等に「本業のど真ん中」で、独自性と事業性をもって取組んでいるか否か、です。

そこで、「結い2101」の投資先の中から紹介したい「いい会社」が、独自の環境循環技術とノウハウを持ち、
(1)ESG・SDGsにつながる経営コンサルテーション
(2)原材料調達から最終処理工程、脱炭素・省エネ対策における環境ソリューション提供
(3)自立分散型の地域創生
などを通じて「持続可能社会の実現」を目指すアミタホールディングス(株)です。
https://www.amita-hd.co.jp/

同社が設立された1970年代、環境に関連する事業といえば産業廃棄物の焼却や埋立て、鉄くずを鉄鋼メーカーに納める等のスクラップ業が中心でした。
当時は、高度経済成長、大量生産・大量消費、物質的価値・金銭的価値で測る豊かさが優先され、持続可能性が謳われることはなかった時代です。
そうした時代に抗うように、「ものづくりの現場で排出され不要とされたものは、廃棄物ではなく発生品。
この世に無駄なものはない」と考えた26歳の若者がいました。同社の現会長、熊野英介さんです。

そこから、熊野さんは、「無駄なゴミ」とされていた様々な廃棄物を分析し、代替原料としてどのように再生できるかを必死で考えます。
そして、生まれ変わった品を発生元とは異なる業種に納品する事業に取組み始めたのです。今でいう「資源リサイクル」「アップサイクル(捨てられる廃棄物に新たな価値を持たせることで、異なる製品にアップグレードすること)」です。
それから40年近くが経ち、8畳ほどの小さな事務所から始まった同社は、資源リサイクルを起点に独自のノウハウを積み上げ、今では、「環境といえばアミタ」といわれるほどの存在感を持つようになりました。

東日本大震災直後、熊野会長と共に被災地を訪れた時の光景は、今でも忘れることができません。
その中で、復興に向けて少しずつ気持ちを切り替え始めた住人に対し、「復興を目指すのであれば、ただ元に戻すのではなく、新たな社会づくり、地域づくりを目指しませんか」と、語りかける熊野会長の真剣な眼差しは印象的でした。
そして、実際に実現した取組みが、「宮城県南三陸町の一般廃棄物を資源化する包括的資源循環モデルBIO(ビオ)(※1)」でした。
翌年の株主総会、同社は、「自然資本と人間関係資本の増加に資する事業のみを行う」と定款に定めました。
この時、熊野会長や、アミタのさらなる覚悟を感じたものです。

地球環境の持続性、ひいては社会や経済の持続性を高めること、そのために人の営みと自然との関係性の再構築が必要となるこれからの時代において、モノを循環させる仕組みを持つ会社の存在価値は高まるでしょう。
アミタには、その先駆者として影響力を高めていくことを期待します。

さて、9月25日(土)に開催する第12回「結い 2101」受益者総会(※2)「未来と結ぶ、想いの軌跡 ~10分の1を超えて~」には、アミタの熊野会長に登壇いただきます。久しぶりに聴く講演が楽しみです。
受益者の皆様、是非ご参加ください。
受益者総会特設サイトは、こちらです↓↓
https://www.kamakuraim.jp/bm2021/
(つづく)

(※1)アミタ社会デザイン事業事例南三陸BIO(ビオ)
https://www.aise.jp/case/circulation/minamisanriku_bio.html
(※2)「受益者総会」は、鎌倉投信の登録商標です。

鎌倉投信株式会社 
代表取締役社長 鎌田恭幸

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