「経営者との対話の視座 その3」「2021年 御礼」

(本記事は毎週金曜日に発行しているメールマガジンの再掲です)

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◇◆◇━2021年12月24日━
経営者との対話の視座(その3)
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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただき、ありがとうございます。

受益者の皆さんがご存知のとおり、鎌倉投信は、投資する「いい会社」を選ぶ際、極力現場に赴き、そこで働く社員さん達と接することにしています。
コロナ禍でそれもなかなかできなかったのですが、幾分落ち着いている足元の状況を踏まえて、企業調査を担当する資産運用部では、慎重にではありますが訪問数をふやしつつあるようです。

先日、資産運用部長の五十嵐、ファンドマネージャーの長田と一緒に、ある会社を訪れ、複数の工場やお店、本社等を半日かけてまわりました。
実際に施設や設備を観ると、商品づくりの肝になるものや、何にこだわりがあるか、等を感じることができます。
また、様々な部署の人との会話や、何気なく壁に張られている掲示物からは、組織の雰囲気や社員同士の関係性がにじみでます。

先日訪れた会社は、そうした中から、社員・パートナーさん(パートスタッフ)一人ひとりの主体性や関係性を大事に育んでいることが感じられる、これからが楽しみな会社でした。
かつては、故カリスマ創業社長が牽引する典型的なトップダウン経営だったようです。
それが今では、二代目社長の下、現場の社員が闊達に議論し、社員が中心となってものごとが動いている印象でした。
その結果、見た目の売上高や利益は今のところ横ばいで推移しているものの、業績数値の質が向上していると感じました。

そして、現場の社員の主体的な行動の中心にあるものが、「創業者の想いを大事に承継する姿勢」と「企業理念に誠実であること」だと感じました。

前回のメルマガでは、サイボウズ(株)とのIR(Investors Relations)オープン面談について述べました。
そこで、五十嵐は、サイボウズの企業理念を創業来遡って紐解きながらこのような趣旨のことを言っています。

「『歴史は繰り返す』といわれるが、企業活動も歴史を繰り返しているように感じる。
その『繰り返し』は何からくるのかといえば、多くは企業理念によるところが大きいのではないか。
サイボウズの当初の企業理念は何を目指しているかが分かりにくく、おそらく社員もしっかりと腹落ちしていなかったのではないだろうか。
それがM&Aによる拡大路線へとつながり、大きな失敗に至った。
その後、グループウェアにリソースを集中し、『チームワーク』という言葉が出始める。
そこから『チームワーク』というコアの価値観が社内に浸透し、『チームワーク』を中心としたサービスが次々と開花し始める。
こうして、企業理念の上に、歴史は繰り返されるのである」

先に訪問した会社、そして五十嵐が語るサイボウズの事例から一つの仮説が頭をよぎります。

「目的が真の意味で定まった時に会社は成長する」

です。

これから、この仮説を様々な会社に当てはめながら、確信に変えていきたいと思います。

◇◆◇━2021年12月30日━
2021年 御礼
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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただき、ありがとうございます。

先日、前職で大変お世話になった恩師の誕生会に伺いました。
資産運用ビジネスの在り方を徹底的に教えていただき、そこでの学びがなければ、今の鎌倉投信はないと感じています。

例えば、
一、資産運用において最も大切なことは、一貫した投資哲学である。
二、経営判断に迷ったときは、専ら、顧客(受益者)のために最善を尽くす受託者責任の精神に立ち返る。
などは、前職で学んだ基本精神です。

そして、その席上で、恩師から二つのことを要望されました。
一、地元のタクシードライバーに感謝されるような存在になること
二、後継者を育成して、長く繁栄する運用会社にすること
です。

前者は、米国の資産運用業界が、一般生活者の資産形成に広く貢献していることを表す、次のエピソードになぞらえたものでした。

経済評論家として長年証券業界に貢献された故 三原淳雄さんが、世界最大級の運用会社の一つ「フィデリティ」の著名なファンドマネージャー ピータ・リンチに面談しようと、タクシーに乗って同社のボストン本社に向かう時のことです。

タクシーの中で、三原氏は、ドライバーから次のメッセージを託かったといいます。

「ピータ・リンチに会うなら、お礼を伝えてくれ。貴方のお陰で、私の老後は安泰だ。感謝している」と。

一般生活者にとって、老後のための資産形成が、身近なものになっていることを感じさせるエピソードです。

翻って、鎌倉のタクシードライバーをみると、その多くは、鎌倉投信の存在を知っていることでしょう。
しかし、残念ながら、私は「結い 2101」の受益者です、といった声を耳にしたことはありません。
確かに、恩師のいうとおり、一般生活者や地元社会にとって、鎌倉投信がもっと身近な存在になることは、大きな目標かもしれない、と感じました。

また、「経営理念に共感する人が集い、人財が自然と育つ企業風土」をつくることは経営者にとって永遠の課題です。
そして、その中心に据えるものが、「鎌倉投信の志(経営理念)」でしょう。
今年、社員がプロジェクトを組んで創業来の経営理念を再定義してくれました。

鎌倉投信の志、「結い 2101」の投資哲学や運用基本理念が、役職員の心の中に浸透し、日常の業務で自然と発露される仕事場をつくることが、会社永続の要であると考えています。
今は、その途上ですが、創業経営者としてそのことを使命にしたいと肝に銘じています。

今年一年、受益者、投資先の「いい会社」、取引先、株主の皆様、そして何より役職員の皆に支えられて無事に一年を終えることができました。
心から感謝します。
新たな年が、皆様にとって、よきご縁に恵まれる一年になることを心より祈念します。
(本記事は毎週金曜日に発行しているメールマガジンの再掲です)

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