「結い 2101」運用報告会 レポート(2022年春)

4月20日と23日に「結い 2101」運用報告会を開催しました。
本レポートでは、その一部を抜粋して掲載します。
当日の動画につきましては、受益者の皆様限定で配信していますので、「My鎌倉倶楽部」の限定動画より視聴ください。

1.社長挨拶

鎌倉本社に咲き誇る白藤の前から、社長の鎌田が挨拶をしました。
▼動画の一部抜粋
鎌田:年明けから色々なことが起きていて、ここから先どうなるのか皆様不安だと思います。この様な状況においても資産形成で成功するためには、目先の株の上がり下がりを気にするのではなく、お客様のお金がどういうところに投資されて、その価値がどう上がっていくのか、長い目線で価値をみるという視座が重要になります。
この厳しい状況だからこそ、投資の軸や芯を鎌倉投信が試されていると感じます。
本日の運用報告会では、当社のぶれない投資の軸についてお伝えしますので、この運用報告会を通じて受益者の皆様お一人お一人の投資のあり方を再確認する時間としていただけたら幸いです。


2.「資産形成」の状況

資産運用部部長 ファンドマネージャーの五十嵐より、「結い 2101」の運用実績について報告しました。


◆運用基本理念

上林:まずは、「結い 2101」の運用基本理念を皆様にお伝えします。

五十嵐:運用基本理念は、投資の成果を出し続けるために、何が付加価値で、付加価値をどのように探し出し、どのように投資するのかを表現したものです。

上林:当社の経営理念の下に位置付けられ、会社の考え方と一貫しているものですね。


◆目標リターン・目標リスクについて

上林:パフォーマンスの話には大事な前提があります。
目標リターン、目標リスクについては他のファンドと見比べても大きな個性ですね。

五十嵐:一般的な日本株のアクティブファンドはTOPIXなどのベンチマークを上回ることを運用目標としていますが、「結い 2101」はリターンとリスクの目標値を設定し、安定的に収益を積み上げることを目標としています。


◆パフォーマンスについて

上林: 当社が運用を開始した2010年3月からの基準価額の推移はどうでしょう。

五十嵐:過去10年の年率リターンは6.3%と目標を上回りましたが、2021年度後半の株式市場の下落の影響から、過去5年の年率リターンは3.5%と目標とする4%を下回りました。
五十嵐:直近1年ではマイナスリターンとなり、市場平均であるTOPIXのリターンを下回りました。

上林:そもそもTOPIXと競争しているわけではないですが、これだけ下回った要因があれば教えてください。

五十嵐:2020年度が良すぎた反動が出たと思われます。また、「結い 2101」の投資先が昨年度は多くの投資家に好まれず、逆風を受けた状況だったと考えています。「結い 2101」は独自の視点で投資先を選定していった結果、小型成長株の構成比率が高いのですが、特に昨年度の後半は小型成長株よりも大型の割安株が選好された影響を受けたと考えています。


◆株式市場での銘柄選別の影響について

上林:昨年度は11月頃までは大型株と小型株は同じような動きをしていましたが、それ以降は小型株にとって辛い相場環境だったようですね。

五十嵐:コロナ感染拡大第5波の収束とともに、企業活動が正常化するとの期待から、景気変動の影響を受けやすい大型株が選好されました。年度のリターンでは大型株はプラスとなった一方、小型株はマイナスとなりました。「結い 2101」の投資先の規模別構成比は、小型株が6割を超えているため、株式市場での銘柄選別の影響を受けたと考えられます。
上林:企業の純資産に対する時価総額の比率の大小で区別すると、年末年始を境に、成長株よりも割安株が選好されたことが確認できますね。

五十嵐:成長株の理論株価は、一般的に将来期待される事業収益を金利で割り引いた「割引現在価値」といわれ、割引く金利が上昇すると現在価値は低下します。年明け以降の米国長期金利の上昇が成長株下落の主因と考えられます。上のグラフから、「結い 2101」の投資先企業は成長株の構成比率が高いことが確認できますが、小型株と同様に株式市場での銘柄選別の影響を受けたものと考えられます。

上林:つまり成長株というのは、将来得られる利益を期待している分が純資産に評価として上乗せされているという構図なわけですが、金利が上がってしまうとその将来得られる利益というのが計算上割に合わなくなる、だから売られてしまったということですね。


◆年度別のパフォーマンスについて

上林:2020年度が良すぎた反動が出た、という話ですがこちらは「結い 2101」株式部分のリターンとTOPIXのリターンの年度毎の推移を示したものです。

五十嵐:2020年度はコロナショックからの戻り局面で小型成長株が選好され、「結い 2101」の株式部分のリターンはTOPIXを大きく上回りました。ただ、その反動が2021年度に出たと言えます。

上林:年度単位でみると良い時もあれば悪い時もあるということで、短期的に見ると相場環境の影響はどうしても避けられないものですね。

五十嵐:株価は短期的には銘柄選別によって浮き沈みはありますが、長期的には企業の業績動向に収斂すると考えています。大事なことは、長期的視点で投資先企業の業績が着実に成長しているかどうかということです。
上林:こちらは長期的なリターンの根拠となる企業業績の成長率ですね。

五十嵐:点線のリターン5%を上回っている事が必要となります。また、企業業績成長率が右肩上がりであることが好ましいです。

上林:目標リターンは4%ですが、信託報酬1%をいただく分を足し算して、裏付けの企業業績は最低でも5%必要ということですね。現状では問題ない状況ということです。

3.投資先の「社会形成」

ファンドマネージャー長田より、投資先の企業活動を通じた社会形成についてお伝えしました。

今回の運用報告会では、直近の投資先の活動で印象に残った事例を6社紹介しました。
①ナガイレーベン 株式会社(医療廃棄物削減の取り組み事例)
②株式会社 モリタホールディングス(EV消防車の導入)
③株式会社 ツムラ(#OneMoreChoiceプロジェクト)
④株式会社 デジタルハーツHD(エシカルハッカー)
⑤かどや製油 株式会社(ごまの生産者支援)
⑥株式会社 瑞光(使用済み紙おむつリサイクル)

この中で、当日アンケートで印象に残ったと反応の多かったツムラさんと瑞光さんの取り組みについて簡単にお伝えします。


◆ツムラさんの取り組み

ツムラさんは中将湯に始まり、100年以上女性の不調に漢方で寄り添ってきました。
女性の8割が、心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事をしている、という同社の調査結果から、#OneMoreChoiceプロジェクトを立ち上げ、さまざまな取り組みをおこなっています。

その取り組みの中で今回ご紹介したのは、「隠れ我慢チェッカー」です。
無意識のうちにしている「隠れ我慢度」を測定し、タイプを判別してくれるのだとか…。
自身の不調の原因を自覚したり、身の回りに隠れ我慢の人がいるかもしれないことを知る機会にもなったりしますので、是非チェックしてみてください。日頃一緒に生活しているご家族の方と試してみるのもよいかもしれませんね。


◆瑞光さんの取り組み

瑞光さんは衛生用品製造機器のメーカーとして50年以上事業を続けています。
今回ご紹介したのは、使用済み紙おむつリサイクル事業に関する業務提携についてです。
赤ちゃんだけではなく、ご高齢の方も使用する紙おむつの排出が今後増え、処理コストと環境負荷が高いためメーカーの社会的責任から使用済み紙おむつの再資源化に取り組んでいます。
株式会社スーパー・フェイズと提携し、高齢者施設から収集した使用済み紙おむつの再資源化までを行っています。機械を製造しているメーカーとして、機械を造って終わりではなく、循環させることも重視して事業活動をしています。

4.質疑応答

質疑応答の時間では、事前にお寄せいただいた質問と当日視聴していた受益者からお寄せいただいた質問にお答えしました。こちらでは、事前にいただいた質問をいくつかご紹介します。

Q.積み立てを始めてから、はじめて評価額がマイナスになりました。こういう時期もあるよな~と、軽く受け止めていますが、もしかしたら逆にスポット買いによい時期でもあるのかしら。こういうとき、みなさんはどんな対応をしているのか知りたいです。

A. 私からのアドバイスとしては、余裕のある資金であるならば、基準価額が下落した局面でスポット買いをしてもよいかとおもいますが、できれば、現状どおり定期定額購入を継続することをお勧めしたいです。理由は基準価額が下落した今が底値といいきれないこと、また、定期定額購入ですと基準価額が下がると自動的に購入口数が増加しますので、平均購入単価を平準化させる機能があることからです。逆にお勧めできないのが、評価損になったから定期定額購入を停止したり解約したりすることです。相場には良い時もあれば悪い時もあります。一喜一憂せず、一貫した投資方針を持つことが大事だと考えています。(五十嵐)

Q.この一年で、大きく評価が変わった投資先があれば教えてください。

A.調査活動をして、強みの理解が深まった例をお伝えします。建設資材などを扱う前田工
繊さんです。「前田工繊は混ぜる会社です」というスローガンを掲げているのですが、取材を通じてこのスローガンの奥深さを感じました。M&Aにより会社と会社を混ぜ、素材を混ぜて商品開発するにとどまらず、グループ会社が同じフロアでフリーアドレスで働き、ヒトとヒトを混ぜたり、営業では販路を混ぜたりと色んな「混ぜる」を通じた事業活動をされていて、同社の強みの理解が深まりました。(長田)

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