ACTIVE PORTFOLIO MANAGEMENT

約20年前、信託銀行で年金運用に携わっていた私が、ファンドマネージャーとして一番初めにした仕事は、無秩序に存在する多種多様のアクティブ・ファンドをインデックス運用に組み替えて、運用を統合することでした。その過程の中で、実感したことは、
  • ほとんどのアクティブ運用者は市場インデックスには勝てない。
  • 投資哲学のない運用会社は優れた運用成績を残すことはできない。同時に、一つの運用会社に複数の投資哲学は存在し得ない。つまり、投資哲学に共通性のないファンドがいくつも並ぶような運用会社は、質の高い運用商品を提供することはできないということ。
  • 運用手法の一貫性、証券発注手数料やマーケット・インパクト(自己の売買によって取引価格を押し上げたり、押し下げたりさせること)など運用コストに対する意識、リスクを最小限にとどめる管理能力、投資プロセスを客観的に評価分析できる説明力が大切である。
といったことでした。

こうした経験を経た後、私は、これらを具現化できるインデックス運用と投資対象を計量的に評価して投資判断を行うクォンツと呼ばれるアクティブ運用を選好するようになりました。とりわけ巨額の資金を運用する年金業界などでは、インデックス・コアの概念や計量的手法によるアクティブ運用の効用を比較的早い時期から提唱したものです。

しかし、経済が成熟化し、その成長率が鈍化する中では、基本的に市場全体としてリスクに見合うだけの期待リターンが存在し、右肩上がりで上昇するということを前提とするベンチマークに対する超過リターンに注力する投資手法だけでは、なかなか安定的にトータルリターンを得ることが難しくなっています。
そんな中で、鎌倉投信の運用責任者である新井和宏は、市場をベンチマークにした運用ではなく、リターンの源泉となる価値(たとえば、株式投資であれば、企業の純資産価値)の増加などに焦点をあてた投資と、意図しないリスクを徹底的に排除してリターンを安定化させる投資手法との組み合わせが重要だと考えています。「結い2101」の運用の中では、そうした要素がいたるところに組み入れられているのです。

先日、新井がこうした観点でご興味のある方を対象に「結い2101」の運用手法の説明会を開催しました。また機会がありましたら、ご案内したいと思います。

ご関心のある方は、(難解ですが)前職の運用会社においてバイブルでもあった「Active Portfolio Management」(日本語訳もあります)をご覧ください。新井が実践しているポートフォリオ・マネジメントの基本となる考え方がこの中に記されています。