何もやらないというリーダーシップ

皆さん、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
早いもので今年も師走・・・この時期になると、鎌倉投信の庭の木々も紅葉を過ぎ、落ち葉拾いが毎朝の日課になっています。先日、私のふるさと「島根県大田市」でとってもお世話になっている方から美味しい「お芋」が贈られてきました。庭先にたまった落ち葉の山で焼いた「焼き芋」を皆で食べるのを楽しみにしています。

さて、先日、横浜DeNAのヘッドコーチを務めていた白井一幸さんとお話をする機会がありました。白井さんといえば、Bクラスに低迷する日本ハムを常に優勝争いをするチームに育て上げた知る人ぞ知る名コーチです。
スポーツの世界、とりわけ野球界においては、失敗を責めたり、精神論で効果のない努力を強いたりする風潮が未だに根強いと感じるのですが、白井さんは随分前から選手の内発的動機を引き出す指導方法に取り入れてこられました。私も、前職で部下を抱えていた時に、白井さんの著書を読んで参考にさせて頂いたものです。

話の途中で、私は、白井さんにこんな質問を投げかけました。
「今年の日本ハムは、ダルビッシュが抜けたりして戦力的にはダウンしていたはずです。それにもかかわらず、なぜ優勝することが出来たのですか?」
すると白井さんは、こう答えました。
「栗山監督がすごかった。栗山監督は、監督に就任した時に、自分は何もやらないことを決めたのです。経営者もそうですが、トップに就任すると、前任とは違うことを必ずやりたがるものです。しかし、彼はそれをしなかった。これはすごいことです」

こうした「リーダーが何もやらない」という意味は、責任を放棄することとは全く次元を異にするのはいうまでもありません。「あれをやれ、これをやれ」と上から目線で指示を出すのではなく、選手の個性を認め、可能性を信じ、その主体性を引き出すことに専念したのです。お話を伺いながら「己の姿を消して、選手に寄り添う」栗山監督のリーダーシップ像が目に浮かんできました。

今回の、衆議院議員総選挙では自民党が圧勝しました。多くの国民は、自民党安倍総裁のリーダーシップに大きな期待を寄せているようです。しかし、私は、「何もやらない」リーダーシップが国の再生には必要だと思っています。それは、一人ひとりが主体性を発揮できる国づくりです。

「一人ひとりの力は微力だが、決して無力ではない」

最近、私の周辺で頻繁に耳にするキーワードです。今は、時代の大変革期。一人ひとりのチャレンジ精神、多くの人の自分にも出来る小さな一歩がこの国に求められていると思います。

(追伸)
白井さんのブログ 「ナイストライ」はこちらです↓
http://shirai90.ashita-sanuki.jp/e594408.html

「ナイストライ!!」
白井さんが、NYヤンキースでトレーニングを受けている頃、野手がエラーしたときにコーチはこういって瞬時に選手の気持ちを前向きに転換させたそうです。