【報告】「いい会社の経営者講演」すららネット

2019年4月13日、ピジョンセンター(横浜市)にて、株式会社すららネット 代表取締役社長 湯野川 孝彦様をお招きし、
『EdTech」で社会の問題を解決!』をテーマに講演いただきました。
約80名の受益者の方に参加いただき、会場は大盛況となりました。

※EdTech:エデュケーションとテクノロジーを組み合わせた言葉で、ひと昔前では、eラーニングと呼ばれた分野のこと。

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<「結い 2101」投資先の ”いい会社” 紹介>

株式会社すららネット
設立:2008年8月 
本社:東京都千代田区 
紹介:
東証マザーズ上場。(2019年5月時点)
「教育に変革を、子どもたちに生きる力を」を企業理念に掲げ、教育格差の根絶を使命にして、
対話型eラーニング教材「すらら」の開発・提供および、主な提供先である学校・学習塾への
経営コンサルティングをおこなっている会社です。
鎌倉投信が着目したのは、テーマ「共生」。
キーワードは、「モチベーション」「市場創造」「経営理念」です。詳細な投資理由は、当社HPでご覧いただけます。
https://www.kamakuraim.jp/the-company-finder/surala/
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●すららネットの沿革

もともとは、フランチャイズ事業の立ち上げを支援する会社に勤め、様々な業態のフランチャイズ展開に携わってきた湯野川氏。
その会社が個別指導塾の運営をおこなうことになり、一社員として塾経営を任されたことがきっかけで、
教育事業に関わりを持つことになりました。
一方で、塾経営をおこなっていくなかで、元々学力が低い生徒の成績がなかなか上がらないという問題意識を持つようになりました。

子供の学力と家庭所得は極めて強い相関があり、
「裕福な家庭の賢い子供をいい学校に入れる」ということが収益につながりやすいため、
従来の教育産業の多くは、学習習慣があり学力の高い層を主な顧客としてきました。
こうした、個別指導塾の構造的な問題が背景にあると考え、「学力が低く、学習習慣が低い子供たち」に向けた
eラーニングの新規事業を社内提案し、2005年に社内ベンチャーとして、現在のすららネットの前身となる会社を立ち上げました。
2010年に、当時の運営元の会社の経営悪化を機に、自身で立ち上げた事業を買い取り、独立しました。

●「すらら」とは

「すらら」とは、対話型のeラーニング教材で、英語・数学・国語の3科目を提供しています。
対象は小学生~高校生で、ネット環境があれば家庭学習も可能です。
また、従来の講師は、教える力が必要でしたが、「すらら」を活用した学習現場では、講師の教える力は必要なく、
ソフトの使い方や学習姿勢などのサポートに集中し、生徒はそれぞれの進捗で異なる科目を学ぶことができます。
現在、全国750塾、150学校で 6万人の生徒が利用しています。(2019年5月時点)

主に3つ要素(ゲーミフィケーション、インタラクティブ、アダプティブ)で「すらら」の特徴を説明いただきました。

【ゲーミフィケーション】
ゲームの要素を取り入れ、進捗の可視化 全国の生徒とのつながり、地域ランキングの表示などの機能により、
学習習慣が少ない生徒も楽しんで自立学習ができます。

【インタラクティブ(双方向)】
キャラクターが声優の声でレクチャーをしたり、「やったねー!」「残念!」などと声をかけたり、
学習者と会話をすることで、一方向ではなく、双方向なレクチャーで理解を促します。

【アダプティブ】
AIが、学習者の学力に応じて、問題の難易度を変えます。
ドリルに取り組む際に、6~7割を回答できることを狙っていて、これにより達成感を得ながら、学習を継続できます。

また、ドリル部分の特徴として、つまずき分析(特許取得技術)があります。
つまずき分析とは、問題に回答できなかったときに、理解度が低いポイントを人工知能が自動判定し、
学習者は、つまずきポイントに戻って学びなおすことができます。

次の問題を例に挙げてご説明いただきました。

「1周0.54㎞の池があります。この池のまわりを兄と弟がそれぞれ同時に同じ場所から反対方向に歩き始めます。兄の歩く速さを分速30m、弟の歩く速さを分速 20mとするとき、何分何秒後に2人は出会いますか。」

懐かしい文章問題です。この例題で不正解だった場合は、
「速さの計算」「単位の計算」「方程式を立てる」「方程式を解く」といった科目の理解度を自動判定し、
学習者のつまずきポイントに応じて、必要な科目を学びなおすことができます。

●本業そのもので社会貢献

同社が掲げるミッションは次のとおりです。

「すらら」を世界に拡げることで、貧しい子達でも高品質な教育が安価に受けられるようにし、
所得格差と教育格差の負のスパイラルという社会の問題を解決します。

塾・学校と対象とした収益事業とともに、低所得者層・発達障がい・学習障がいなどの課題を抱える方を対象としたソーシャル事業にも取組んでいます。

【ソーシャル事業の事例】
事例1:NPO・生協との協働による学習支援活動
東日本大震災後、宮城県の仮設住宅で、東北大学の大学生が現地の中高生に、ボランティアで勉強を教えていました。
現地の課題として、講師ごとに教え方にバラつきがあることに加え、講師の学業の事情や交通の便が悪いことから、
夜間の1時間と限られた時間で教えなければいけない状況でした。
これらの理由により、学習支援活動には、質や規模的な広がりに限界がありましたが、「すらら」の活用により、
短時間で質の高い学習支援を提供し、現地NPOと生協が協働することで、規模的な広がりをみせています。

事例2:発達障がい・学習障がい対応コンテンツ
知能は劣っていないが、情報処理の仕方に特徴がある子供たちは、集団・一律的な学びが苦手である一方で、
個別・多様的な学びが得意な傾向があり、小さいときに自分に合った方法で学べると、すばらしく能力を開花するケースもあります。
ある研究者から「こうした子供達は、デジタルの学びが向いているのですが、体系的に学べるeラーニングのコンテンツがない」ということを、5年ほど前に聞いたことから、発達障がい・学習障がい対応コンテンツの開発が始まりました。
2017年に同コンテンツをリリースし、放課後等デイサービスで導入が進んでいます。

●海外展開に関わるきっかけ

現在は、成長期にある国内のEdTech、eラーニングの分野ですが、少子化の日本においては、いずれ市場が縮小すると考え、中長期的な事業戦略の一つとして海外進出を考えていました。
特に、低学力の子供への学習支援に強いという「すらら」の特徴は、新興国・途上国のニーズが高いのではないかと考えていましたが、「すらら」をローカライズするのに数千万の費用を要する事などが課題となり、二の足を踏んでいましたが、JICAの中小企業支援スキームを活用して一歩踏み出すことができました。
現在、海外の現地の子供向けにはインド、スリランカ、インドネシア、フィリピンに展開しています。


赤字が現地の子供向け、黒字が日本人向け(日本と海外の日本人学校など)

●スリランカにおける事業:Sulala JUKU

【子どもの基礎学力向上】
スリランカでは、マイクロファイナンスをおこなっている現地の女性銀行と組み、スラム街の真ん中に学び舎
(現地ではSulala JUKUと名称)を設置し、「すらら」で貧困地域の子供達が学んでいます。
クラウドサービスならではのメリットにより、低価格でサービスを提供できるため、貧困地域に住むたくさんの子どもが通い、
子供たちの基礎学力向上に役立っています。
現在、Sulala JUKUは、十数校舎に広がっているそうです。

【女性の雇用創出】
Sulala JUKUでは、ファシリテーターとして、現地の女性を雇用します。
ファシリテーターは、これまでほとんど仕事経験もないような、10代・20代も多く、大学へ行く学力・経済力がある人も
ほとんどいません。女性たちにとって、所得向上になることに加え、子供達から「先生」と呼ばれるような「やりがいのある」
仕事を経験することで、自信を持つきっかけになるそうです。
また、ファシリテーターであることに「誇り」を感じていて、産休や引っ越し以外の理由で
Sulala JUKUを辞めるケースは少ないそうです。

(左)ローカライズされた「すらら」 (右)Sulala JUKU

●まとめ

今回の講演では、「すららネット」さんが、所得格差と教育格差の負のスパイラルという社会課題の解決に、本業を通じて真正面から取り組む「いい会社」であることを実感できました。
また、一様な人作りが求められた時代は終わり、多様な個性を育て・活かす人作りが求められるなか、同社サービス「すらら」の重要性を改めて感じました。

さて、今年の第10回「結い 2101」受益者総会では、「社会課題を使命に変えた経営者」と題し、湯野川社長にお話しいただく予定です。当日は、更に深い話を聞けると思います。
第10回「結い 2101」受益者総会は、2019年8月30日が申込期日となります。
遠方の方はWEB参加(ライブ配信)もできますので、受益者の方、是非ご参加ください!
(鎌倉俱楽部 齋藤圭也)

第10回「結い 2101」受益者総会 詳細・申込はこちら↓
https://www.kamakuraim.jp/post-99854/


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