「礼儀正しさ」こそ 最強の生存戦略である


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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。
いつも鎌倉投信のメルマガを読んでいただきありがとうございます。

自粛が続く今年のゴールデンウイーク、皆様は、どのようにお過ごしでしたか。
私は、新型コロナウィルスの影響で予定していた説明会や運用報告会が中止になり、会社設立以来はじめて終日休むことができたので、積読状態だった本のいくつかを読みました。
そのうちの一冊が、「Think CIVILITY 『礼儀正しさ』こそ最強の存在戦略である」(クリスティーン・ポラス著)、「結い 2101」の投資先でハウスウエディングを日本全国で運営する
アイ・ケイ・ケイ(株)(東証一部上場、本部 福岡県)の金子会長に奨められた書籍です。

著者の20年におよぶ研究から、組織的な強さを「礼儀正しさ」という視点で分析し、「礼儀正しさ」こそが、企業経営において最強の武器となり、人生を幸福にする大切な資産である、と結論づける著者の理論に、学ぶことが多々ありました。

実際に、周りを攻撃したり、同僚を非難したり(公明正大で健全な批判はよいと思います)、陰口をいったりする礼を逸する行為に起因する組織的ストレスは、関わる人の思考能力やパフォーマンスを低下させ、人が持つ最大限の力が発揮できなくなる、といった分析も示されています。
こうした目に見えないコストを解消するため、グーグル等では、思考や他人との関わり方に影響を与える「無意識の偏見」を克服するプログラム等も同時に開発しているようです。

私は、会社組織に所属する一人ひとりが協働し、共に価値を創造する共創組織において、「礼節さ」は、一人で何かを形にする職務能力以上に大切な資質である、と考え、投資先の企業を観るときもそうした視点を欠かしません。
「組織の共創力 = 一人ひとりの職務遂行能力 × 相互の関係性から生じる組織への感化力(シナジー)」と捉えていて、相互の関係性を築く「礼節さ」がマイナスに作用すれば、組織の価値共創は儘ならないからです。
1×1を1以下に、ましてやマイナスになどしてはならないのです。

ところで、そもそも「礼節さ」とは何でしょうか。
著書の中では、「礼節とは、根本的には、人間らしく相手と関わるということを意味する」と定義し、礼節ある態度を取るためには、
「(1)笑顔を絶やさない」
「(2)相手の存在を認める(人として尊重する,人格を決して否定しない)」
「(3)傾聴する」の基本動作が重要としています。
どれも私にはハードルが高く、難しいことばかりです。
ただ、こうした礼節ある行為の本質とは、「本来多様な特質をもった人の真価を引き出すこと」である、と感じました。

著書の中では、難しい3つの基本動作の前に、誰にでもできる些細な行動(しかし、とても難しいこと)として、バスケットボール界のスーパースター マイケル・ジョーダンの礼節について、あるエピソードを紹介しています。
ジョーダンが、コーチにプライベートでの練習に付き合って欲しいと依頼するとき、「お願いします」と丁重に頼み、「ありがとうございました」と心から感謝の礼を述べる、という話です。
知名度や財力、地位の高さ等で人と接するのではなく、人を人として敬う姿勢が、この些細なエピソードから伝わります。
感謝は、心を込めた返謝で伝わり、それが、互いの関係性を築くことを感じさせるジョーダンのエピソードは、家庭、職場でもおそらく通じるでしょう。

組織における問題の大部分は、「人」と、「人と人との関係性」に係る問題である、と置き換えてもいいでしょう。
「礼節には費用はかからないし、礼節があれば何もかもうまくいく」アメリカの人類学者 モンテギューの言葉は、意外と組織運営の本質を言い得ているのかもしれません。

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